競合相手との差別化

業績を上げるためには、3つの選択肢があります。商品、売り方、顧客の3要素のどれかを変更するか、増やすことにより、新しい事業分野(専門用語では「事業ドメイン」)を変えたり、増加することです。新しい事業分野に進出したり、顧客の異なる商品を追加することで業態展開を図ったりします。競争相手との差別化がポイントになります。 競争相手は必要ですが、競争相手とことなる強みで差別化を図り、結果として「競争を回避」することが大切です。

競争相手

 競争相手は誰でしょうか? よく競争相手はいない。我社の製品は独自のオリジナルな製品で他に類を見ない、優れた商品です。うちの商品と競争できるような商品はありません。だから、競争相手はいません、とおっしゃる方がいらっしゃいます。一般に優れた独自性の高い商品を開発された経営者がこうした発想をされます。しかしここで言う、「競争相手」とはそうした意味ではなく、市場で顧客がA製品を買うか?B製品を買うか?比較する相手のことです。

 例えば、スマートフォンが登場した時のことを思いでしてください。スマートフォンは独自性に優れていて、競合する商品はないとも言えますが、スマートフォンを買う顧客は、これまでの携帯電話と比較して購入を決めるハズです。つまり、まず第一に競合商品は携帯電話です。また、スマートフォンを購入するお客は、メールを読める機能を重視すれば、従来の携帯電話では携帯メールしか読めなかったが、パソコンメールも読めることから、パソコン特に携帯できるパソコンとも競合します。カメラ機能に限れば、デジカメとも競合します。昨今これまでデジカメを使っていた人が、スマートフォンのカメラ機能に乗り換えている人もいます。

 競争相手が誰であるかを考えることで、対象とする顧客がはっきりと見えてきます。思い出してください、「最高の競争戦略は、競争を回避することです。」競争相手が見えてきたら、その相手の持っていない点をキャッチにしましょう。差別化です。

商品


例えば、現在比較的安いものを取り扱っているのであれば、機能・効果の優れたちょっと高めの 商品を追加してみる。現在高価格帯の商品を扱っているのであれば、比較的価格の低いアクセサリーを品揃えに増やすとか、いろいろの方法が考えられます。

競合相手が誰なのか?を良く見極めて、特色を出して差別化を図ることがポイントです。

売り方

価格を下げずに、サービスを追加する。
無料配達サービスを付ける、無料修理を付ける、などで顧客の利便性に訴える。

顧客を増やす

顧客の客層を増やす? 近隣の顧客に限られているのであれば、遠距離顧客を商品展示会、品評 会に応募して開拓するなどがあります。自社の強みを把握して、差別化して、顧客に訴求するこ とで実現できます。

流通チャネルを増やす
SNSを使って、毎週お得情報を流して顧客への露出を増やす。

ネットサイトから予約を受ける等等いろいろありますが、そのためには自社の現状を把握することが大事です。

現状把握

まず現在、誰に何をどのように売っているのか、つまり商品、対象顧客、販売方法を再検討する 必要があります。

売上の分析

現在の売上を分別します。商品別、顧客別などの切り口で分けて、それぞれの強みと顧客を考え て、誰に、何を、どの様な強みで売れているのかを分析します。

新戦略 (経営力向上・経営革新)

商品を新たに考える(新商品)、新しい顧客にアプローチ(新規顧客開拓)、もしくは新しい販売方法を考えるといった選択肢があります。具体的に計画を立てると、「○○できる設備がほしい」といったニーズがでてきます。こうした場合の資金調達に、「補助金」の利用があります。

政府施策の活用も選択肢のひとつです。経営力向上計画、経営革新計画を策定し承認を受けると様々のメリットがあります。